立ち位置——頼れると守りたい
二人のあいだで、どちらが体重を預けているか。年齢や立場の話ではありません。
この軸でいちばん誤解されやすいのは、年上か年下かを聞かれていると思われることです。そうではありません。
実際には、年下に頼りきっている関係も、年上を放っておけない関係もあります。聞いているのは、困ったときにどちらが先に相手を思い浮かべるか。そして同じ人が、相手によって預ける側にも預けられる側にもなります。職場では頼られている人が、家では全部任せているということが普通に起きます。
頼れる
あなたはその人に対して、受け取る側に立っています。困ったときに顔が浮かび、判断に迷ったときに意見を聞きたくなる。年齢や立場が上とはかぎりません。この関係の中でどちらが体重を預けているか、という話です。
頼れる相手がいることの効果は、実際に頼った回数では測れません。頼れる相手がいると知っているだけで、人は普段からリスクを取れるようになります。あなたが思い切った選択をしてきたなら、その裏側にはその人がいます。
守りたい
あなたはその人に対して、渡す側に立っています。放っておけない、心配になる、つい面倒を見てしまう。一見するとあなたが与えているだけの関係に見えます。
でも実際には逆向きにも流れています。人は誰かを気にかけているあいだ、自分の悩みだけで頭をいっぱいにすることができません。その人はあなたを自分の内側から引き離し、誰かの役に立てているという確認を渡し続けている。守りたい相手がいることは、守られること以上に人を立たせます。
この軸で聞いていること
診断の20問のうち、この軸に効くのは次の5問です。どちらを選んでも悪口にならない言い回しにしてあります。
- 二人で道に迷ったら——この人がなんとかする(頼れる)/自分がなんとかしなきゃと思う(守りたい)
- この人といると自分は——年下になる(頼れる)/年上になる(守りたい)
- 「ありがとう」は——言うほうが多い(頼れる)/言われるほうが多い(守りたい)
- この人の抜けているところを——あまり見たことがない(頼れる)/わりと知っている(守りたい)
- 二人の関係を一言でいうと——頼れる人(頼れる)/ほっとけない人(守りたい)
どちらが良いということではない
人はこの立ち位置を固定しがちです。いつも頼られる側にいる人は、頼る練習をしていないぶん、本当に困ったときに誰にも言えなくなる。いつも頼る側にいる人は、自分が誰かの支えになっている実感を持ちにくい。
厄介なのは、どちらの側も相手に感謝しているのに、それを伝える言葉を持ちにくいことです。頼っている側は「迷惑をかけている」と思っていて、頼られている側は「大したことはしていない」と思っている。自分がどちらに立っているかを知っておくと、関係が煮詰まる前に手を打てます。